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ごあいさつ − 開館10周年記念特別展に寄せて −

 

 早いもので、年度当初に告知させていただいた沖縄県立博物館・美術館の開館10周年展が、10周年目の11月1日に幕を開けます。

 10周年展の博物館と美術館の共通テーマは「海」です。亜熱帯の海に囲まれた島嶼県の「沖縄」。「海」は人々に糧(かて)をもたらし、沖縄と世界を繋ぎ、人や物、あらゆるものが往来、交流する無限の可能性をもった存在です。その一方で、時には嵐や戦(いくさ)もやってきますし、島々と外界の繋がりを遮断する障壁ともなります。繋ぎ、拒絶する二律背反する存在です。

 その海について、博物館では、『海と沖縄−開かれた海への挑戦−』と題して、沖縄と海の関わりを、自然や歴史、民俗、美術工芸などの分野を通して考えます。沖縄の島々の誕生、そこで育まれた人や動植物、豊かな海の幸を享受する人々、彼らはいかなる歴史を刻み、自然への祈りを捧げ、いかなる美の世界を生み出してきたのか、そして−海を科学する−これからの海を考える、総合的な展覧会です。

 美術館では、『彷徨の海』(ほうこうのうみ)展と題して、海を越えた「交流」に焦点をあてた展覧会と多様な美術表現が交差する今を『邂逅の海』(かいこうのうみ)展として開催します。沖縄と台湾、現在よりはるかに近しい存在であった台湾での沖縄出身の画家たちの活動、台湾の画家たちとの交流、動きなど、そして現在の潮流と展開を考える意欲的な展覧会です。

 10周年展は、博物館、美術館とも総力をあげての展覧会となっています。多くの県民の皆様、沖縄を訪れる国内外の皆様にご覧いただければ、幸いです。
 最後になりましたが、この10周年展の開催にあたり、貴重な史資料や作品をご出展いただいた所蔵者の皆様並びに関係機関各位、ご協力、ご支援を賜った関係各位に心から御礼申しあげます。

 

 

平成29年10月25日
沖縄県立博物館・美術館
館長 田名 真之

 

沖縄県立博物館・美術館