新着情報

ホーム > 美術館トップ > 新着情報 > 「豊潤の美を求めて―金城安太郎と高畠華宵」展のご案内

「豊潤の美を求めて―金城安太郎と高畠華宵」展のご案内

2009年05月02日

 

 戦前から戦後にかけて活躍した沖縄最初の挿絵画家であり、日本画の第一人者としても知られる画家・金城安太郎(19111999)の作品を幅広く紹介する展覧会です。1933年に山里永吉作「熱帯魚」(琉球新報)で挿絵画家として本格的に活動を開始し、以後流麗なタッチの人物像で多くの読者を魅了しました。視覚的娯楽の少なかった当時、新聞小説は販売部数にも影響したといい、安太郎の果たした役割の大きさははかり知れません。戦後は沖縄諮詢会文化芸術課技官を経て、「ニシムイ」や「五人展」に参加、戦後沖縄美術の復興にも大きく貢献しました。
 本展ではもう一人、大正から昭和初期にかけて日本を代表する挿絵画家として一世風靡した高畠華宵(たかばたけ・かしょう/18881966)を紹介します。挿絵は文学や活字文化(雑誌・新聞)の隆盛、マスメディア、ジャーナリズム、消費社会の発達など、当時の社会状況や近代化の歩みとともに、さらに大衆心理を反映させながら明治以降、急速に発展してきました。華宵の挿絵とともに近代日本の雑誌文化と挿絵琉精の歩みをたどり、挿絵全盛の時代に触れます。戦前の沖縄で挿絵が展開されていく前史を知る上でも貴重な機会にとなるでしょう。   

戦前から戦後にかけて沖縄の挿絵文化を築いた金城安太郎と、大正から昭和初期にかけて日本の挿絵界をリードした高畠華宵。本展では彼らの画業を顕彰することで、これまで近代美術史の文脈からはあまり語られることのなかった「挿絵」「大衆と美術」を問い直す機会とします。また、本展ではもう一つの見どころとして安太郎の日本画の世界を紹介します。安太郎と華宵はともに挿絵画家として活躍したのち、晩年は日本画の制作に専念しています。挿絵と違い、日本画は完全な自己の創作世界です。今回、華宵は挿絵画家としての紹介にとどまりますが、両者の描いた作品には、暮らしの中の人々や歴史上の人物、自然の風景など、題材の多くが共通しています。挿絵画家として培われた感性や美意識、大衆的なまなざしなど、日本画に描かれた世界もまた挿絵と同様に多くの人々に愛され、心と記憶の中に刻まれてきたといえます。この企画では美術史の周縁にいた二人の画家を取り上げ、その共通性を探りながら大衆文化を支えた挿絵を位置づけ、さらには金城安太郎の多彩な画業を顕彰していきます。

 

 

会期2009年5月28日(木)〜6月28日(日)

(休館日:月

 

場所:沖縄県立博物館・美術館 企画ギャラリー1,2

 

開館時間:午前9時〜午後6時、金・土は午後8時まで(入館は、閉館30分前まで)

 

観覧料

 

当日券

前売り・団体券

一般70歳以上含む)

800

640

高校生・大学生

500

400

小学生・中学生

300

240

※団体は20名様以上を対象とする。

※障害者手帳をお持ちの方と介助者1名は、当日券の半額とする。

 

主催:文化の杜共同企業体/沖縄県立博物館・美術館

協力:弥生美術館/高畠華宵大正ロマン館 

協賛: ザ・テラスホテルズ株式会社/株式会社お菓子のポルシェ

□関連イベント
5月28日(木)ギャラリートーク 14:00〜15:00
        案内:星雅彦氏(美術評論家)、高畠麻子氏(高畠華宵大正ロマン館主任学芸員)
6月7日(日) ワークショップ「安太郎挿絵の再現に挑戦!」 14:00〜16:00
        講師:神山泰治氏(沖展会員)
6月21日(日)旗頭演舞 第一部14:00 第二部15:30
        出演:那覇大綱挽実行委員会 旗頭制作/金城安太郎
                                *詳細はイベントカレンダーをご覧下さい。

 

※画像をクリックすると拡大されます。